在庫処分の重要性
せどりを行っていると、時には在庫が過剰になり、資金の回転が悪くなることがあります。特に売上を拡大していこうとすると、次の仕入に資金を充てる必要があるため、より資金繰りが厳しくなります。
そんなときに重要なのが、この「在庫処分」いわゆる損切りです。
今回はこの在庫処分のメリットについて5つご紹介します!
①キャッシュフローの改善
まず、在庫処分をすることで商品として残っているものを現金に変えることができます。
単純な話ですが、商品のままだと次の仕入に回せないですが、現金として戻ってくれば次の仕入に回すことができますよね。
会社や事業は手元の現金がなくなり、仕入代金や経費、税金などを払えなくなったときに倒産したり廃業したりします。せどりを長く続けていくには、きちんと在庫処分を行い、手元の現金を増やす必要があります。
②儲かっているという錯覚を消す
せどりは一件儲かっているように見えても、実はそこまで儲かっていなかったりします。
なぜかと言うと、会計上の利益は「売れた商品だけ利益としてカウントする」からです。
つまり、売れていない商品は利益に計算しないため、もしその売れていない商品が今後値段が下がって損失が出るとしてもそれは利益に反映されません。あくまでも売れた分の少雨品に対する利益だけが計算されるのです。
そのため、たくさん儲かっているように見えて実は「あまり売れていない商品がたくさん残っていて、これらが損失を生むかもしれない…」という状態が隠れているかもしれないのです。
これを回避するために、予想より売れていない商品については在庫処分を行い、きちんと損失を出して利益を減らしましょう。手元の現金も増えますし、利益を減らすことにはメリットもあります。
③利益が減ることで節税になる
せどりで儲けた利益に対しては、税金がかかります。
利益が少なければ少ないほど、納める税金は少なくなる、ということですね。
在庫処分をするということは、「商品の値段を下げて早く売ること」なので、当然当初は利益が出ると思って仕入れたものでも損失になってしまうことも多いですよね。
損失が出ると利益は減り、税金は少なくなります。家電量販店などが決算セールを行う理由はここにあります。決算の前にしっかり在庫処分をして利益を減らすことで、税金を減らそうとしているわけです。
在庫処分をせずにいると、「利益はたくさん出たので税金が多い。そして商品在庫が多いため手元の現金が少なく、税金を支払うとカツカツになる…」という状態になります。
④銀行の評価が良くなり、融資を受けやすくなる
せどりを拡大するためには、銀行から融資を引っ張ってくることは必須です。
その銀行からの融資を受けやすくするためには、利益が出ていることも大事ですが、それ以上に「しっかりと現金があるか」が重要になります。
商品を在庫としてたくさん抱えている+利益が出ている、という状態よりも、利益を多少減らしてでも現金を増やしておいた方が、銀行から見ると評価は高くなります。
なぜなら、銀行は「現金がある=借入をきちんと返してくれる」と考えるためです。いくら商品在庫がたくさんあっても、それが本当にお金になるかどうかは銀行はわかりませんからね。売れずに廃棄したりするかもしれませんので。
銀行からの評価を上げるためにも、在庫処分は行うべきだと言えます。
⑤現金を増やすことで、不安をぬぐう
在庫は心理的な話になりますが、せどりというのはどうしても現金が中々増えず、利益が出ているはずなのに儲かっている実感が無いという状態になりがちです。
そのような状態だと、なぜ自分がせどりをやっているのかもよくわからなくなってしまいますよね。
しかし、現金がきちんと増えていると実感できると、せどりが儲かっているんだと実感できるようになります。
利益が減るのは受け入れがたいことかもしれませんが、在庫処分を行って現実的な利益の金額を出し、税金を抑え、現金を増やしていきましょう!
最終的に欲しいのは、利益ではなく現金…お金ですよね?
まとめ
せどりにおける在庫処分は、適正にビジネスをするうえで不可欠なプロセスです。
今回紹介したように、在庫処分には多くのメリットがあります。
売れていない商品が無いかどうかを定期的に確認し、しっかり在庫処分を行っていきましょう!